イベント・メディア情報

イベント報告

2016.10.12 更新

日本財団ソーシャルイノベーションフォーラムで子どもの家庭養育推進官民協議会の分科会を実施しました!

「日本財団ソーシャルイノベーションフォーラム2016」が9月28日から3日間に東京港区の虎ノ門ヒルズにて開催され、主催者発表で、3日間を通じた参加者ののべ人数は2,187人となり、非営利活動・社会貢献分野では国内最大規模となりました。
本協議会でも9月29日の分科会(S1)「社会で子どもを育む~里親・特別養子縁組や子どもの貧困を知っていますか~」を実施し、分科会の参加者数は約180名、ほぼ満席で大盛況に終わりました。

開会挨拶の後、サヘル・ローズさんよりイラン・イラク戦争で両親や兄弟を失い、イランの児童養護施設で育ち養母に引き取られて日本へやってきた生い立ちのエピソードが動画で流されました。ご自身の母への想いや養子縁組への思いが語られ、今回のシンポジウムに向けての問題提起をされました。

 

1

サヘル・ローズ氏

 

次にいま日本の子どもたちを取り巻く状況を、実際にこの分野に取り組まれている、認定NPO法人 Living in Peaceの慎泰俊氏さん、ヒューマン・ライツ・ウォッチの土井香苗さんにプレゼンテーションしていただきました。慎さんから、「深刻なのは母子家庭の貧困。日本の子ども貧困率はOECD加盟国で加盟国ではとても高く、ひとり親家庭については最悪基準である。またご自分が一時保護施設で寝泊りした体験からは、一時保護所内での生活はかなり自由を制限されるものが多い。」と問題点を語り、地域での一時保護委託の役割を果たす例として大阪の『こどもの里』の紹介もありました。改正児童福祉法成立のために、Change.orgでの署名の呼びかけや政策提言などに取り組まれてこられた、土井さんから「児童福祉法改正や育児・介護休業法と最近の動向について、また子どもの権利条約や海外の現状」などを、わかりやすくお話いただきました。

当日使用したパワーポイントの資料はこちらからダウンロードいただけます。
社会的養護の課題の全体像(Living in Peace 慎泰俊).pdf

 

2

Living in Peace 慎泰俊氏

 

5

ヒューマン・ライツ・ウォッチ 土井香苗氏

 

前半のパネスディスカッションⅠ「当事者から見た現状と課題~いま必要なこと・これから期待すること~」では、社会的養護の当事者団体CVVから、 ヨスさんと高橋成貴さんにご登壇いただき、サヘルさんも加わり、慎さん司会のもとに当事者目線での問題提起がなされました。2歳から18歳まで児童養護施設で育ち、16歳で母親を亡くし、あしなが奨学金を受けて大学に進学したヨスさんは、「奨学金が給付型ではなかったため、社会人になった現在も返済に苦労している。」と給付型奨学金の必要性を訴えました。2歳まで乳児院で育ち、2歳から18歳まで2組の里親に育てられた高橋さんは、「当時は面倒であると思ったこともあったが今は里親に感謝している。最近結婚したばかりなのだが、里親にとても喜んでもらった。『家族』について、いろんな選択肢が増えることはうれしいことだ。また子どもの頃からとにかく『普通』のサラリーマンとしての人生を歩みたいと思い、今実現することができた。」と語りました。二人ともCVVの当事者を応援する活動に出会えてとてもよかったそうで、今後も当事者として言いたくても言えない子ども達の声を届けていきたいそうです。
サヘルさんは、「家庭で育った子どもと比べ、社会的養護下のこどもは大人になった時、自分は何か欠けているものがあるのでは?と感じることがある。大人になった今でもそれを補おうと努力していること、子どもが『家庭』で育つことの必要性を強く訴えました。また観客のみなさんが質問する時間もあり、たくさんの方のご意見を聞くことができました。

 

3

CVV 高橋成貴氏

 

後半のパネルディスカッションⅡ「子どもが健やかに育つために社会は何ができるか?どう解決するか?」では、土井さん司会のもとに、三重県の鈴木英敬知事、全国里親会の木ノ内博道さん、NPO法人キーアセットの 渡邉守さんよりそれぞれの立場や思い、課題認識を話しました。
木ノ内さんは「里親制度の認知度アップが必要。もっと世の中の人に『里親制度』を知ってもらいたい。また里親にも、育児休業の取得を認める法改正の必要がある。」と話すとともに、里親月間に全国で配布するハート型のちらし46.000枚(親と暮らせない子供の数)の活動(「NPO法人日本こども支援協会」キャンペーン)の紹介もありました。三重県の鈴木知事からは、「様々な事情で親と一緒に暮らせない子ども達が県内に約500名いる。しかし、まだまだ、里親や特別養子縁組など社会的養護について知られていない。10月の里親月間に三重県でも「里親フォーラム」を開催するが、1人でも多くの皆さんに、このような機会を通して知ってもらいたいと思う。そして、社会的養護が必要なそういう状況にある子ども達が1人でも多く家庭的環境で、特定の大人から永く愛される地域社会にしていきたい。」と話しました。NPO法人キーアセットの渡邊さんは「家庭養護推進のために民間団体ももっと頑張らないといけない。」と話すとともに、東大阪市、豊中市での「はぐくみホーム」での養育里親家庭のリクルート活動とトレーニング、そして子どもが委託されてから支援する活動の紹介もありました。

 

8

全国里親会 木ノ内博道氏

 

7

キーアセット 渡邉守氏

 

最後に本協議会の会長でもある三重県の鈴木知事より、「官民一体となって問題に取り組み、情報交換、提言できる本協議会をソーシャルイノベーションの場として今後も上手く活用し、家庭養護を推進していきたい」との決意表明がありました。

 

6

三重県知事 鈴木英敬氏

 

_mg_3060

 

 

 

2016.09.01 更新

子どもの家庭養育推進官民協議会研修会、講演の動画を公開しました!

7月28日、日本財団ビルにて子どもの家庭養育推進官民協議会主催の研修会が開催され、全国から71名の加盟団体、地方自治体、また関係者のみなさまが参加されました。午前中は厚生労働省 川鍋 慎一 家庭福祉課課長から 「改正児童福祉法について」 、長野大学 上鹿渡和宏准教授から「改正児童福祉法の示すところを実現するために」 の2つの講演がありました。午前中に行われた2つの講演の動画をアップしております。


午後からは「改正児童福祉法を受けて~これからの家庭養育のあり方~」のパネルディスカッションのほか、下記の3つの分科会にわかれてのディスカッションが行われました。

・分科会A: 家庭養育の普及啓発と社会的認知の向上、市町村における里親制度

・分科会B: 里親のリクルートと研修

・分科C: 養子縁組の実践(研修、認定ほか)


児童福祉法が改正され、これから家庭養育の推進が期待されるところです。

ぜひ、講演の動画をご覧ください。

 

「改正児童福祉法について」 厚生労働省 川鍋 慎一 家庭福祉課課長

 

 

「改正児童福祉法の示すところを実現するために」 長野大学 上鹿渡和宏准教授

 

2016.08.03 更新

子どもの家庭養育推進官民協議会の研修会が開催されました!

7月28日、日本財団にて子どもの家庭養育官民協議会主催の研修会が開催され、全国から71名の加盟団体、地方自治体、また関係者のみなさまが参加されました。午前中は厚生労働省 川鍋 慎一 家庭福祉課課長から 「改正児童福祉法について」 、長野大学 上鹿渡和宏准教授から「改正児童福祉法の示すところを実現するために」 の2つの講演がありました。

図3

厚生労働省 川鍋課長

図5

長野大学 上鹿渡准教授

午後からは「改正児童福祉法を受けて~これからの家庭養育のあり方~」のパネルディスカッション、分科会A: ① 家庭養育の普及啓発と社会的認知の向上、③ 市町村における里親制度、分科会B: ② 里親のリクルートと研修、分科C: ④ 養子縁組の実践(研修、認定ほか)の3つの分科会にわかれてのディスカッションが行われました。児童福祉法が改正され、これから家庭養育の推進が期待されるところです。

図9

パネルディスカッション

図8

分科会A

図11

分科会B

分科会C

 

関連リンク
4月4日子どもの家庭養育推進官民協議会が発足しました!

 

 

 

 

 

2016.06.28 更新

ウニー・ルコント映画監督、野田聖子衆議院議員登壇 トークイベントを開催しました

図4

日本財団ハッピーゆりかごプロジェクト × めぐりあう日 公開記念
ウニー・ルコント映画監督、野田聖子衆議院議員登壇 トークイベントを開催しました!
養子として海を渡った体験を持つルコント監督と、特別養子縁組の普及に取り組む野田聖子さんが語る、フランスと日本両国の「特別養子縁組」について

巨匠イ・チャンドンにその才能を見出され、『冬の小鳥』で鮮烈なデビューを飾ったフランス女性監督ウニー・ルコント最新作『めぐりあう日』が、7月30日(土)より公開となります。 『めぐりあう日』のプロモーションで来日したウニー・ルコント監督と、野田聖子議員によるトークイベントを、6月24日(金)に実施いたしました。韓国からフランスへ、養子として渡った実人生を元にした映画作りを続けているウニー・ルコント監督と、長年、養子縁組の普及に取り組まれてきた野田聖子衆議院議員が登場し、養子縁組のあっせんなど子供たちの為の様々な活動をしている方々や映画ファンを前に、熱く語り合いました。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
■日時:2016年6月24日(金)18 :40~ ■場所:神楽座
■登壇者:ウニー・ルコント監督、野田聖子議員 MC:高橋恵里子(日本財団) 通訳:菊地歌子

ルコント監督、野田聖子議員、今日は養子縁組に尽力している民間団体の方々や、子供のための様々な活動をされている方々もお集まりです。まず一言ずつ、ご挨拶をお願いいたします。

図3(ルコント監督)
再び日本に来られてとても嬉しい。6年まえに公開された「冬の小鳥」も温かく迎えてもらいました。「冬の小鳥」と今回の「めぐりあう日」は関連があります。

(野田議員)
私が養子縁組に取り組むことになったきっかけは、個人の経験から。結婚が遅く不妊治療をずっと続けて子供ができないとなったとき養子縁組を考えましたが、仕事のことや年齢が理由で断られ、ショックを受けました。
国家議員としてどんな法律があるのか調べたら、この国には法律が無かった。
ルコント監督が新しい家族と出会えたような機会を日本でも作りたいと思って活動してきて10年ほど経ちました。この前の国会で、児童福祉法の改正が行われて、これからは国と行政が、児童福祉としての養子縁組をすることがようやく義務付けられた。
図9

Q:監督のデビュー作「冬の小鳥」は、監督ご自身がモデルなのですよね?

(ルコント監督):個人の体験も含まれていますが、自伝的な意図で作ったわけではありません。親に捨てられた、親との別離という瞬間的な感情、その記憶を出発点として作りました。実は、自分の身に起きたことをよく覚えていません。例えば、父が私を施設に連れて行ったときのことなど全く思い出すことができないんです。記憶をたどろうとか、記憶を思い起こすことが目的ではなくて、映画では普遍的な感情を描こうとしました。
フランスに着いたときフランス語は全くできず、それはショックな体験でしたが、子供にとって大きな冒険でもあったんです。話したいという意欲があり情熱を傾けました。同じ境遇の子供たちも皆、言葉は早くマスターしています。

Q:映画の中ではフランスの養子縁組の状況が描かれていますが、どのようなリサーチをされたのですか?

(ルコント監督):リサーチの為にいろいろな人に出会いました。養子縁組の様々な活動をしている方々、その関係者、教会の職員、里親の協会があるのでそのひとたちに会い、他に多くの本を読んだり、ドキュメンタリーを見たりしました。

フランスには、病院で出産をするときに匿名で出産が出来るという法律があるんです。そうすると、子供は両親、母親のことを何も知らない状態になります。

Q:野田さん、これから養子縁組あっせん法の成立を目指されるとのことで、これから日本で養子縁組がどのようになっていけばよいと思いますか?

(野田議員):児童福祉法の改正で国での養子縁組は義務付けられましたが、これまで頑張ってきて切れた民間の養子縁組の団体が取り残されている。彼らが活動できる法律が必要です。
養子縁組の普及に取り組むきっかけは個人的な事情であったとともに、「赤ちゃんの値段」(高倉正樹著)という本との出会いが大きかったんです。先進国といわれる日本で生まれた子供であっても、その先の足跡がたどれない。誰でも幸せになる権利があることを、国としてしっかりアピールすることも必要。
あと法律では変えられない人々の偏見があります。特に日本では、血のつながりが無いと子供ではない、という多数の意見をもとに法律が定められています。例えば育児休暇は産んだ人でないと取得できない、そのように出自で限定してきた。これからは出自を問わずに私たちの子供だと、まずひとりひとりが自覚することが、私たちの幸せにつながる。

(ルコント監督):フランスの法律では、養子縁組をした両親は、母親も父親も育児休暇が取れます。血のつながった両親よりも長く取れることもあります。図2

(野田議員):日本では、養子は一回傷ついた子供たちだから、育てるのはたやすいことではないという前提で、“仕事をしている母親には育てられない”という考え。フランスのように、“働いている母親により長い休みをとらせる”ということと発想の違いがありますよね。

Q:日本でも、先の国会で育児介護休業法が改正され、特別養子縁組を前提とした試験養育期間も育児休業の対象となることになりました。そうした意味では、日本も少しずつ追いついてきていると言っていいのかもしれません。野田さん、いち早く「めぐりあう日」をご覧になって、おすすめポイントは?

(野田議員):監督が話された、映画の中に出てくる匿名出産は多くのかたには馴染みがないと思います。今の日本には時期尚早という意見が多いですね。でも実際、日本は相当数中絶をしてしまう。それだけのこの国は命を守れないと考えると、お母さんのためにも匿名出産という方法はあると思います。
映画の中で、匿名出産によって主人公は命を得たけれど、それが新たな壁になっている、ということもあるんですよね。

(ルコント監督):フランスでも匿名出産の法律には賛否両論あります。なぜなら、子供は自分のルーツ、アイデンティティを知る術が無い。母親にとっては後に子どもと会うことが出来ないからです。同時に、野田さんが仰ったように、産む制度が保証されているという利点もあります。
「めぐりあう日」では、匿名出産の30年後を、子供と母親がどういう人間になったかを描いています。

2図1Q:フランス語タイトル「あなたが狂おしいほどに愛されることを、私は願っている」に込めたメッセージは?

(ルコント監督):これは私が作った文ではなく、アンドレ・ブルトンが娘に宛てた文章です(ブルトン著「狂気の愛」)。メッセージというよりは願いを表しています。この、ブルトンが娘に宛てた手紙というのは、娘がどのようにこの世に生まれてきたか、どんな子供でもどんな出生でも、全くの偶然ではなく二人の人間が出会い、愛がもとになって生まれたのが子供であるということ。だから、生まれた子供に対しても大きな愛を願う、という内容です。

(野田議員):私は養子縁組では子供に会うことが出来ませんでしたが、卵子提供というかたちで、アメリカの女性から卵子を提供してもらって子供を授かりました。なんと来年は小学校! まさに「狂おしいほどに毎日愛している」し、結果としてそれが自分を光らせてくれていることを感謝しています。血はつながっていない、スタンダードではない家族です。愛はそれぞれが作っていくことだということを息子に教えてもらっています。できれば将来、息子に、養子縁組で妹か弟をつくることができたらと思っています。監督には素晴らしい映画をつくっていただきましたともすれば差別の対象になってしまう養子縁組ですが、それを超越する愛を、映画を通じてひとりでも多くのひとに知ってもらうこと、頑張って取り組んでいるあっせん団体のひとに誇りをもって活動してほしいと思っています。
『めぐりあう日』7/30(土)より岩波ホール他全国順次ロードショー
配給・宣伝お問合せ:クレストインターナショナル Tel 03-3589-3176

 

 

2016.05.31 更新

全国妊娠SOSネットワーク・日本財団共催 「妊娠SOS相談員向けスキルアップ研修」開催しました!

IMG_44095月21日、大阪のドーンセンターで開催された全国妊娠SOSネットワーク・日本財団共催「妊娠SOS相談員向けスキルアップ研修「貧困妊婦への対応を極める!~生保の関門、借金、住居なし、育てられない~」には、全国から50名の相談員の方々が集まり、貧困状態にあり複雑な問題を抱える妊婦さんに対する法的な支援、受け皿となる社会資源と自立支援について学ぶ機会を持ちました。

 

保健・看護・医療の分野の相談員さんが福祉面の知識を習得するための研修は、今後も全妊ネット&日本財団共催で続けていく予定です。

次回は11月24日18時~、大阪国際会議場(グランキューブ大阪)で予定しています。

テーマは、「ニュースからひも解く ~妊娠相談窓口は何ができたか~(仮)」です。

IMG_4425 (1)

IMG_4415