日本財団ハッピーゆりかごプロジェクトとは

~子どもたちにあたたかい家庭を~

「日本財団ハッピーゆりかごプロジェクト」は、何らかの事情で生みの親と暮らすことができない子どもたちが、特別養子縁組や里親制度のさらなる普及により、あたたかい家庭で健やかに育つことができる社会を目指すプロジェクトです。日本には、様々な家庭の事情で、生みの親と暮らすことができない子どもたちが約4万5千人います。こうした子どもたちは、子どもの権利条約や国連子どもの代替養育ガイドラインによると、養子縁組や里親制度を通じて家庭環境で暮らすことが望ましいとされています。しかし日本では、社会的養護下にある子どものうち、8割以上が乳児院や児童養護施設などの施設で生活しており、里親家庭やファミリーホームなどの家庭で生活する子どもは2割弱となっています。欧米諸国と比較すると里親家庭で生活する子どもの割合がまだ低く、日本でもあたたかい子どもが家庭で暮らせるようにする取り組みが必要とされています。

国連のガイドラインによると、生みの親の元に戻ることができない子どもについては、養子縁組により「永続的な」家庭を得ることが望ましいとされています。日本では、行政機関である児童相談所と民間の養子縁組団体が子どもの福祉を目的とした養子縁組を行っています。日本で特別養子縁組される子どもは年間500~600人程度ですが、アメリカでは毎年10万人以上、イギリスでは4,500人以上の子どもたちが福祉を目的とした養子縁組をされています。

2016年6月に改正児童福祉法が公布され、生みの親が養育できない子どもは、養子縁組や里親・ファミリーホームなど家庭と同様の養育環境で、継続的に養育されることが原則となりました。またこれまで養子縁組は児童相談所の業務として明確に位置づけられていませんでしたが、法律の改正により児童相談所が取り組む業務となりました。2017年8月にはこの改正児童福祉法の理念を実現するための工程として、厚生労働省の検討会より「新しい社会的養育ビジョン」が発表されました。

日本財団は、子どもたちがあたたかい家庭で育つ社会に向けて、日本財団ハッピーゆりかごプロジェクトを通じて普及啓発、人材育成、調査研究、政策提言など様々な活動を行っています。

〈参考〉

1. 国連子どもの権利条約 前文
~児童が、その人格の完全なかつ調和のとれた発達のため、家庭環境の下で幸福、愛情及び理解のある雰囲気の中で成長すべきであることを認め~
UNICEFホームページ 国連「子どもの権利条約」より(日本は1994年に批准)
http://www.unicef.or.jp/about_unicef/about_rig_all.html
2. 国連児童の代替的養護に関する指針
目的の2(a) :児童が家族の養護を受け続けられるようにするための活動、又は児童を家族の養護のもとに戻すための活動を支援し、それに失敗した場合は、養子縁組やイスラム法におけるカファーラなどの適当な永続的解決策を探ること。
22条:~専門家の有力な意見によれば、幼い児童、特に3歳未満の児童の代替的養護は家庭を基本とした環境で提供されるべきである。~
2009年 国連総会採択決議  64/142. 「児童の代替的養護に関する指針」(厚生労働省雇用均等・児童家庭局家庭福祉課仮訳)
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000018h6g-att/2r98520000018hly.pdf