サポーター宣言

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サポーター宣言

日本財団 会長

笹川 陽平

今、一番重要なのは、産まれてきた赤ちゃんが一番幸せになる道を探すことです。

国連の子ども権利条約に、全ての子どもは家庭的な環境で暮らす権利があると書かれています。なぜなら、ヒトは、動物と同様、親の背中を見て、真似をして振る舞い方学び、成長していくからです。特に3歳未満の赤ちゃんについてはできる限り家庭で育てるべきであると、国連総会で決議されたガイドラインに書かれています。

日本国内に既にある特別養子縁組制度は、赤ちゃんにとって家庭的な環境を用意できる仕組みです。これは、産まれてくる赤ちゃんが家族として迎えられ幸せになるというだけでなく、産んでも育てられないと悩む実の母親を救い、また子どもを授かりたくても授かれなかった育ての親となる人たちをも幸せにする制度です。

海外では、子どものためには安定した恒久的な家庭が望ましいとの考えから、生みの親と暮らすことができない赤ちゃんについては、国が責任をもって養子縁組で子供を育てる親や里親をさがします。日本と同じように民間機関も養子縁組する場合でも、その費用は行政が負担しているか、免税措置などの支援も取られています。しかし日本では、残念ながら今まで行政はそうした子供の多くは施設で預かり、施設の子どもたちは、親を超えるほどの愛情にはなかなか出会うことがないまま成長して行きます。赤ちゃんの発育の観点からも、特別養子縁組にはどんな利点があるのか、また普通養子縁組や里親制度と何が違うのかについてなど、まだほとんど知られてはいません。

今、一番重要なのは、産まれてきた赤ちゃんが一番幸せになる道を探すことです。
赤ちゃんは、私たち大人と語り合うだけの言葉を持っていません。
私達大人が、どれだけ赤ちゃんに寄り添って、ふさわしい社会を作っていくかが、未来の子どもたちに問われているのではないでしょうか。

日本財団は40年以上前から里親支援など、できるだけ多くの子供が家庭で暮らすことができるよう取り組んでまいりました。今年からは特別養子縁組の役割に注目し、5月にもシンポジウムを企画して以降、「社会的養護と特別養子縁組研究会」を組織して月1回開催するなど、積極的に取り組んで参ります。

できるだけ多くの赤ちゃんが家庭で暮らすことのできる社会を目指してまいりますので、どうぞ今後とも引き続き皆さんのご指導とご協力をよろしくお願いいたします。

1939年1月8日 東京生まれ。明治大学政治経済学部卒。現在、日本財団会長、WHOハンセン病制圧特別大使、ハンセン病人権啓発大使(日本政府)、ミャンマー少数民族福祉向上大使(日本政府)ほか。40年以上にわたるハンセン病との闘いにおいては、世界的な制圧を目前に公衆衛生上だけでなく、人権問題にも目を向け、差別撤廃のための運動に力を注ぐ。ロシア友好勲章(1996)、WHOヘルス・フォア・オール金賞(1998)、ハベル大統領記念栄誉賞(2001)、読売国際協力賞(2004)、国際ガンジー賞(2007)、ノーマン・ボーローグ・メダル(2010)など多数受賞。著書「この国、あの国」(産経新聞社)、「外務省の知らない世界“素顔”」(産経新聞社)、「人間として生きてほしいから」(海竜社)、「若者よ、世界に翔け!」(PHP研究所)、「不可能を可能に 世界のハンセン病との闘い」(明石書店)、「隣人・中国人に言っておきたいこと」(PHP研究所)など。